この記事でわかること
- 動画編集に必要なストレージ(SSD)容量はどのくらい?
- SSDとHDDの違いは?ストレージの種類
- 動画編集中に動作がカクつく理由
現在主流となっているストレージと言えば、動画の短期的な保存に便利なSSD(ソリッドステートドライブ)。
これから動画編集の作業をしていく上で、SSDの容量はどのくらい必要なのかとお悩みの方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、以下について解説します。
- <ストレージとは>SSDとHDDの違い
- 動画編集に必要なストレージ(SSD)容量
- 動画のカクつき問題の原因と快適にする方法
- 外付けストレージの選び方
ストレージ(SSD)についてわかるだけでなく、カクついてしまう原因も解説するので、動画編集をするうえでの悩みが解決します。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
ストレージとは動画編集データなどを保存する倉庫|SSDとHDDの違いとは
SSDとHDDはストレージと呼ばれるパーツです。
ストレージとは、パソコンの中でデータを長期保管しておく、倉庫のようなところです。
今回は動画編集に必要なSSDについての解説がメインですが、まずはこれから動画編集を学んでいく方に向けて、簡単にSSDとHDDの違いを解説します。
SSDは処理速度が速い記憶装置
SSDは、パソコン内のメモリチップに電子的にデータを読み書きしている記憶保存装置です。
後に解説するHDDと比べてもデータの処理速度が速く、衝撃によって故障するリスクも非常に低いのが特徴です。
小型なため、持ち運びに便利なノートパソコンで動画編集する際のストレージにはSSDをおすすめします。また、動作音も静かなので、カフェのような外出先でも周りを気にせず使用できます。
デメリットとしては、価格が高い点、そして保存容量が少ないため高画質の動画を次々と保存していると容量不足になりやすい点です。
さらに、SSDのように半導体を使用したデータ保存は、長期間放置すると放電しデータが消失してしまう可能性も。

高画質な動画を保存すると、容量がすぐにいっぱいになってしまうので、追加で外付けのSSDを購入する必要があります。
動画編集に必要なSSDの容量については後述します。
HDDは長期の保存に向いている記憶装置
HDDは、ディスク状になっている記憶保存装置です。
HDD(ハードディスクドライブ)は、大量のデータを書き込むことができ、データの消失リスクも低いため、5年から10年以上の長期的な保存に適した記憶装置です。
SSDと比べ比較的安価な為、1TB以上の大容量でもコスパ良く使えるというメリットもあります。
HDDは大量にデータを保存できるという強みがありますが、ディスク上のため重量がネック。
また、HDDは高速回転しているディスクに磁気でデータを保存するため、衝撃が加わると破損してしまうリスクがあります。
動作音も大きく振動が激しいため持ち運びにはあまり適していません。
デスクトップパソコンなら、SSDとHDDを併用したストレージ構成で使用する方法もあります。
動画編集に必要なストレージ容量は?
SSDとHDDの特徴について解説しました。
では、動画編集にはどのくらいのSSD容量が必要なのでしょうか。
コスパだけで決めてしまうと、快適に作業が進まず作業効率にダイレクトに影響します。
求める画質やクオリティごとにご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
フルHD動画編集に必要な容量|512GB~
YouTube動画でフルHDの編集向けであれば、SSDの容量は512GB~が目安になるでしょう。
「容量不足になったら嫌なので、SSDはなるべく多めに積みたい」と考えている方もいるかと思います。
しかし、保存容量が大きくなればなるほど価格も上がりますので予算と自身の作業内容に合わせて選ぶのがおすすめです。
4K動画動画編集に必要な容量|1TB~2TB
高画質のPVや、YouTube動画でも4K動画編集をするなら、1TB~2TBのストレージ容量があるSSDがおすすめです。
4K動画編集となると、かなりの大きさのデータをストレージ(SSD)に読み書き保存するため、すぐに容量を使ってしまいます。
500GBに比べて価格はかなり上がりますが、予算が許す限り大容量のSSDを用意しておくのが懸命です。
足りなくなってきたら外付けのSSDを買う方法もあります。

動画編集は大きなデータを取り扱うので、ストレージは出来るだけ多いものがおすすめです。
動画編集に必要なメモリ容量は?
ここまではSSDやHDDなどストレージの解説をしてきましたが、メモリについても簡単に説明しておきます。
ストレージが倉庫だとすれば、メモリは机の上というイメージです。
「メモリが大きい=机が広く使える状態」なので、一度にたくさんの仕事をこなすことが可能です。
複雑な作業である動画編集は、編集用ソフトを使って編集作業をするため机はかなり広い状態が好ましいでしょう。
動画編集に必要なメモリ容量は最低でも16GB、4K動画の編集や、何のストレスもなく快適に作業するなら32GBがおすすめです。

パソコンによってはメモリ増設が可能なものもありますが、そんなにパソコンに詳しくないという方は最初からそれなりの容量を選びましょう。
動画編集をしているときにカクつく4つの理由
動画編集をしていると、動作がもっさりしたり、画面がカクつくときがあります。
これには4つの要因が考えられます。
ストレージだけの問題ではなく、パソコンのスペックなども関係しているかもしれません。
快適に動画編集ができるのと、このように不安定になるのとでは生産性が大きく変わってきます。
もしお持ちのパソコンの動作が不安定であったらここで解説しているパーツを確認してみることをおすすめします。
CPUの性能不足
一つはCPUの性能不足が挙げられます。
CPUとは、パソコンにおける「頭脳」です。
CPUは処理速度に影響しますので、ソフトを使って行うような動画編集作業には第12世代以降のCore i5~Core i7がおすすめです。
動画編集を行うならCPUの性能選びは非常に重要ですので、コスパ重視ではなく性能重視で慎重に選びましょう。

動画のようなデータ容量が大きいファイルを扱う場合、CPUの性能が低いと読み込みに時間がかかり、カクつく現象が起きます。
メモリ(RAM)の容量不足
メモリは、パソコンにおける「机」です。
メモリが大きければ大きいほど複数の処理ができます。メモリ容量が少ないと、どうしても動画編集中にカクついてしまうでしょう。
例えば、動画編集をしながらアニメーション作成をするためのソフトを開いて同時に作業することもできます。
しかし、メモリ容量が少ないと高性能のCPUを使用していても力を発揮できないため、CPUとメモリ容量は比例している物と考えましょう。
SSDやHDDのストレージ不足
SSDやHDDのストレージの容量がいっぱいになってしまうとカクつきます。
データが増えてしまった場合には、外付けのストレージを用意して対応するのがオススメです。
増設を希望する場合は、BTOショップと呼ばれるパソコン専門店で相談すると、快く教えてくれます。

あまりにも動画容量が大きいデータを処理すると、HDDが故障する原因にもなりますので、容量不足になる前に対応しておきましょう。
GPU(グラフィックボード)の性能不足
GPU(グラフィックボード)は画像や映像を出力するための装置です。
ノートパソコンのような小さいボードには、チップとして装着されている場合がほとんどです。
グラフィックボードの性能が低いのにも関わらず、3Dアニメーションのような負荷の高い処理を求めてしまうとパソコンがカクついてしまう原因になります。
外付けストレージとは?
動画データが増えてしまい、パソコンのストレージにゆとりがなくなってきた・・!
そんな時は外付けストレージを付ける事を考えましょう。
ストレージ容量が少なくなってくると、動画編集作業中にエラーが頻発するなど予期せぬ事態が起こります。
このような事が起こる前に、こちらの外付けストレージについての解説を参考にしてみてください。
外付けストレージ(SSD)のメリット
外付けストレージ(SSD)は、外付けの名の通り、後から取り付けるタイプのストレージです。
外付けストレージ(SSD)のメリットは以下の通りです。
- 取り付けが簡単でUSBポートに差すだけ
- 軽くてコンパクト
- PC内のSSD同様に読み書きの速度が速い
- 消費電力が少ない
- 衝撃や振動に強い
外付けストレージ(SSD)のデメリット
外付けストレージ(SSD)にはもちろんデメリットもあります。
- 値段が高い
- 長期間のデータ保存には向いていない
デメリットはあれど、PC本体のストレージ容量が少ない場合にはこのようにあとで外付けができます。
元々大容量のPCを購入するか、外付けで増設するかは予算や使い方で選んでみてください。
動画編集用パソコンの外付けストレージ|おすすめの選び方
外付けのストレージを選ぶ際には、以下の点に気をつけましょう。
- 通信速度
- 接続端子の規格
外付けストレージに素材データや動画ファイルを送るときに通信速度が遅いと時間がかかり作業に影響します。
なので、通信速度の速いストレージを購入しましょう。
接続端子の規格も確認が必要です。
どのUSBTypeに対応しているのか、変換プラグは対応しているのか、確認しておきましょう。MacのPCを使用している場合、Thunderboltでの接続が必要な場合もあります。
また、有名メーカーの偽物が出回っていることもあります。信頼できる出品元から購入するのがいいでしょう。
SSDも 寿命がある?|動画編集後のバックアップだけは絶対やっておこう!
万能のようなSSDですが、残念ながらSSDにも寿命があります。
しかもHDDと違い、SSDには寿命の予兆がないのが恐いところ。
その日は突然やってきます。
動画編集は普通の事務作業と比べ、SSDへの書き込み量は相当数なため短命と思っていた方がいいかもしれません。
最低でも2、3年動画編集で使用しているパソコンなら、今すぐにでも一度バックアップしておくことをおすすめいたします。
SSDや外部ストレージに関するQ&A
Q .SSDの容量がいっぱいになってしまったらどうすれば良いでしょうか?
A.外付けのSSDを購入する必要があります。
外部のポータブルHDDやSSDを購入しデータを保存しておきましょう。
2TB〜4TBあれば動画ファイルを保存するには十分ですし、新たに買い足す必要もなくなります。
Q.いっぱいになった動画の管理はどうすれば良いでしょうか?
A.外付けのSSDやHDDといった外部ストレージを購入し、分けておくのがオススメです。
例えば、完成した動画は頻繁に観ることはないと思うので、完成した動画は外部のHDDへ送ったり編集中の動画はSSDに送ったりして管理しておくと良いでしょう。
Q.HDDに保存してはダメなのでしょうか?
A.ダメではありませんが、動画編集は大きな容量のデータなため、HDDだとファイルを読み込むのにかなりの時間がかかります。
動画編集の作業の生産性にも影響するのでSSDがオススメです。
Q.ストレージ以外で保存する方法はありますか?
A.クラウドを利用するのも良いでしょう。
- Googleフォト
- Dropbox
- i Cloud
以上のクラウドを保存先に選んでみてください。
データ容量によっては有料となりますので、ご確認ください。
動画編集に必要なストレージ容量は作業内容によって選ぶのがおすすめ
SSDとHDDの違いや、動画編集に必要なSSDの容量について解説しました。
ポイントは以下です。
- SSDは、パソコン内のメモリに読み書きをしている記憶保存装置
- HDDは、ディスク状になっている記憶保存装置
- 動画編集に必要な容量はフルHD動画なら512GB~、4K動画なら1TB~
- カクつくのはCPU・メモリ・ストレージ・GPUのいずれか、または複数のスペック不足等を確認
SSDは管理していてもその特性上、容量がすぐにいっぱいになってしまいます。
その場合には、外付けのストレージを購入する必要があるでしょう。
ぜひ、今回の記事がSSDを知れるきっかけになれば幸いです。