この記事でわかること
- フリーランス動画編集者の収入相場
- 動画編集でフリーランスになる方法
- フリーランスで仕事を獲得する方法
- 会社を辞める前にやっておくと良い準備
- フリーランスの動画編集者になるために知りたいQ&A
YouTubeの盛り上がりによって新しく生まれた職業である動画編集。
動画市場は今後も増加傾向にあり、ますます動画編集者の仕事は必要になっていくでしょう。
そんなクリエイティブ性もあり人気のある動画編集の仕事を、未経験からフリーランスとして稼いでいく方法はあるのでしょうか。
そこで今回の記事では
- フリーランス動画編集者の仕事内容や月収・年収
- フリーランスの動画編集者の始め方
- フリーランスの動画編集者になるための学習方法
- フリーランスとして仕事を獲得する方法
の順番で解説していきます。
この記事を読めば、フリーランスとして動画編集で働いていく方法がわかるはずです。
最後には、仕事を辞める前にやっておくと良いことについても解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
動画編集未経験者がフリーランスで独立して食べていくのは可能なのか?
はじめに一度は考えるのが、動画編集でフリーランスとして独立して生活していけるのかということ。
現在、動画配信サービスやSNSの普及と共に、色々な企業までもが動画業界に参入しています。
それ故に動画編集者の数が足りていないため、「動画編集でフリーランスとして独立し生活していくことは十分可能」が結論です。
フリーランス動画編集者の年収・月収相場【収入・単価事情】
一口にフリーランスの動画編集者と言っても仕事内容はさまざまで、業務内容や職種によって報酬体系なども異なってきます。
まずは動画編集者の仕事内容を確認していきましょう。
動画編集者の仕事内容は大きく分けて3つ
動画編集者の主な仕事内容は以下です。
- 動画を制作する動画編集者
- 現場を指揮するディレクター
- 企画・構成を立案するプロデューサー
実績を積みながら徐々に上流工程に上がっていくというイメージです。
未経験のフリーランスの場合、クライアントから受け取った動画素材を編集する仕事からスタートすることが多いでしょう。
撮影技術や、写真や画像加工をする編集スキルがあったりすると、お仕事の幅は広がっていき単価も上がっていきます。
また、それぞれ業務内容が異なる為、報酬や年収の目安も職種によって異なります。
動画編集者は1本あたり何円という報酬体系が一般的ですが、ディレクターやプロデューサーになると時給制や月給制などで仕事を依頼されることが多くなります。
動画編集のフリーランスの収入相場はいくら?|年収の目安
次に動画編集の相場をチェックしていきます。
以下の相場はクラウドワークスでの相場です(2023年7月現在)。
- YouTube動画の編集(15分テロップ入れ込み):8,000円~
Premiere Proを使った編集だと数千円、Premiere Proと3DアニメーションができるAfter Effectsが使えると数万円まで上がります。
相場金額でYouTube動画の編集を受けた場合の月収を予測してみましょう。
- YouTube編集の場合(1ヶ月30本制作した場合):8,000円×30本=24万円
動画編集者として案件をこなした場合、月収が24万円、年収で288万円です。YouTube動画編集の作業は時間がかかるので1日8時間かけて1本製作できたとしてもこれが限界でしょう。
また、休日も考慮していない為、休日は作業をお休みするとなると、もう少し収入が下がることが考えられます。

しかし、先ほども説明したようにAfter Effectsなどの他のスキルがあれば単価を上げていくことができるので未経験の場合、徐々に収入が上がっていくイメージです。
動画編集のフリー ランスで月収100万や年収1000万は可能なの?
動画編集者としてフリーランスで独立すると月収100万円、なんて話を聞いたけど前述の話を聞いたらそれは不可能・・?と諦めるのは早すぎます。
先ほどご紹介した報酬金額は、YouTube動画の案件だけを受けた場合の報酬金額です。
動画編集は案件によって、単価がかなり異なるのが一般的。
こちらでは、YouTube動画以外の動画編集の相場もご紹介しておきます。
- TikTok・短尺動画:1本あたり3,000円~
- 映像撮影(企業紹介用ムービー):1本あたり120,000円~
- 商品宣伝用PRムービーの撮影:1本あたり100,000円~
- キャラクター・アニメーション制作(Vtuberのキャラクターデザイン):1本あたり150,000円~
クラウドワークスで案件が多いのはYouTube動画作成ですが、実は上記のようにYouTube動画以外にも様々な動画制作の案件があります。
フリーランスの動画編集者として高収入を目指すなら単価の高い案件獲得を目指して、まずは多くの案件をこなしていくことから始めましょう。
ある程度の実績を積み重ねてクオリティの高いポートフォリオが用意できれば、こちらから応募せずともオファーが届くようになることもありますし、1本あたりの単価が高い案件が舞い込んでくることもあります。
3STEPで解説!|動画編集未経験者がフリーランスになるための仕事の始め方
未経験でもフリーランスの動画編集者として成功する為には、しっかりとステップを踏んで進んでいく必要があります。
- 動画編集スキルを身に付ける
- ポートフォリオ(制作実績)を作る
- 案件を獲得する
この3つのステップについて一つ一つ見ていきましょう。
①動画編集スキルを身に付ける|基本的な動画編集スキルは必須
まずは動画編集についてのスキルを身に付けることが必要になります。
動画編集の技術はもちろんですが、動画編集ソフトの使い方を覚えることも動画編集スキルに含まれます。
学び方としては大きく分けて下記の2つです。
- 独学で学ぶ
- 動画編集スクールで学ぶ
この中でも学習方法のおすすめとして、のちほど「動画編集スクール」と「オンライン講座」について詳しくお話ししていますので参考にしてみてくださいね。
②ポートフォリオ(制作実績)を作る|どのような映像が作れるかをクライアントに伝えるもの
フリーランスの動画編集者にとってポートフォリオは案件獲得のための応募や営業の際に必要なものになります。
「制作実績なんて作るのが難しそう…」と不安に思う方は、動画編集スクールでサポートしてくれるところも多くあります。

自分の作った映像をしっかりとした実績として評価対象になるように、まとめていく方法を学びましょう。
ポートフォリオを制作することで、映像クリエイターとしての動画編集のスキルも高くなっていきます!
③案件を獲得する|動画編集者のフリーランスは案件が取りやすい!
ポートフォリオができたら、実績をもとにクライアントに営業をしていきます。
案件を獲得するための方法は様々ですが、ある程度の営業スキルは必要になりますので、自身のスキルや実績を常にまとめておくようにするといいでしょう。
副業で動画編集をしている人と違い、フリーランスの動画編集者には時間の制限が厳しくないのも強みです。
仕事内容によっては急ぎで仕上げて欲しいというクライアントもいるので、柔軟に対応してもらえるフリーランスの動画編集者は歓迎傾向にあります。
また、このようにクライアントの要望に答える(=困った時に解決することができる)と信頼度も高まるため、案件の継続依頼や固定依頼に繋がりやすくなります。

営業をして案件を獲得することができれば、これを繰り返していくことで継続的な収入を得ることができるようになります。
フリーランスの動画編集者になるための学習方法
ここまでで、フリーランスの動画編集者のイメージは出来たのではないでしょうか。
次に、フリーランスの動画編集者として働くために必要な動画編集の学習方法について解説していきます。
動画編集の学習方法は大きく分けて3つです。
- 無料動画などで独学で学ぶ
- スクールに通う
- オンライン講座を受ける
順番に解説していきます。
無料動画などで独学で学ぶ
ある程度、ざっくりと動画編集というものがわかっている方なら、無料動画などで補足の知識や技術を学ぶのもいいかもしれません。
ただ、全くの初心者や何もわからない、また、基礎からしっかり学びたいという方にはあまりおすすめできません。
何故なら独学で学ぶと、基礎を勉強せずにいきなりテクニカルなところから手を付ける、間違った知識が身につくなど、後々必要になる大切な知識を知らずに仕事を始めてしまう可能性があるからです。
また、独学だと誰にも相談や質問ができません。難しくなってきたところで諦めてしまい、勉強が続かないというデメリットも。
スクールに通う
フリーランスとして動画編集をやっていくのであればスクールがオススメです。
理由は2つあります。
キャリア相談のサポートがある
スクールには、キャリア相談のサポート体制が整っています。
未経験からフリーランスになるための営業方法や必要なスキルについて相談ができます。
また、「本当にフリーランスになるべきなのか」をじっくり聞いてくれる人はなかなか近くにはいないと思います。
キャリア相談のサポートを利用することで、進路を明確にしたうえでフリーランスになるべきかを決めることができるでしょう。
ポートフォリオを添削してくれる
ポートフォリオの質は獲得できる仕事の内容に大きく影響するため、クオリティの高いポートフォリオを作る必要があります。
そのためには、プロの目で添削してもらうのが一番早く、良いものを作ることができます。
しっかりと添削してもらい、ブラッシュアップしたポートフォリオをクライアントに提出することで早い段階で高単価な案件を獲得できますし、スキルも上がるでしょう。
オンライン講座を受講する
オンライン講座を受講するのもオススメです。
独立前に仕事をしながらの受講でも、オンライン講座なら在宅で受講できるため大変便利です。
オンライン講座を受講する場合、以下の特典があるか確認すると良いでしょう。
- 質問し放題の制度がある
- 添削をしてくれる
- オンライン受講後、実案件を紹介してくれる可能性がある
質問し放題の制度がある
動画編集を学習し始めた頃は、わからない事がたくさん出て来るのは当たり前です。
動画編集技術を上げていくために大切なのは、疑問点を徹底的に解決していく事。
わからないところや解決に困ったところがあったらすぐに質問できる環境があるオンライン講座を選びましょう。
自分自身で問題を解決していく姿勢はフリーランスとしてとても重要です。しかし、そもそもどんな問題で悩んでいるのか、明確になっていなければ悩みが解決することはありません。
いわゆる「わからないことがわからない」という状態です。
初心者ほどこのようなサポートがあるかないかで、その後のスキルアップのスピードが全く違うものになるでしょう。

どこの問題で詰まっているのかを切り分けられるようになるまでは、質問をしてすぐに問題を解決し、次に進みましょう。
作品を添削してくれる
制作した動画を添削してくれるオンライン講座がオススメです。
作品の質が高ければ、案件を獲得できる可能性が上がるでしょう。

客観的に見てもらうことで改善点もわかりスキルアップにもつながります。
実案件を紹介してくれる可能性がある
オンライン講座を受講後、質の高いポートフォリオを提示することができれば、オンライン講座内のコミュニティで案件を紹介してくれる可能性もあります。
確実ではないですが、営業をしなくても案件を獲得できるチャンスはかなり少ないので有効活用してみてください。
講座を受けるときは、案件の紹介があるか確認してみましょう。
独学かスクールかのどちらかで悩まれている方は、以下の記事も参考にしてみてください。
未経験のフリーランス動画編集者が仕事を獲得する方法3選
動画編集の技術や知識を身に着け、ポートフォリオが完成したら次は案件を探しましょう。
ここからは、フリーランス動画編集者が、どこから仕事を獲得していけば良いかを解説していきます。
①クラウドソーシングサイト
クラウドソーシングサイトとは、企業や個人がネット上で仕事を受発注できるサイトのことです。
利用者も多く、仕事が取りやすいクラウドソーシングサイトは
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
以上の3つがオススメです。
どのサイトも、動画編集をフリーランスとしてスタートするのにピッタリの案件募集が豊富に揃っています。
色々なクライアントの元で案件をこなし、経験と実績を積んでいきましょう。
クラウドソーシングサイトで動画編集のお仕事を探すならこちらの記事もおすすめ。
②SNSを活用する
SNS上にも動画編集の仕事はたくさんあります。
Twitter上で仕事を取れるということも珍しくありません。
ある程度案件をこなして経験を積んだら、このような方法で仕事を探すのもアリです。
「動画編集 仕事」で検索するとたくさん出てくるのでぜひ試してみてください。
ただ、SNSでの案件募集の場合はクラウドソーシングサイトなどを通さず個人合意の契約になりますので、クライアント選びには注意が必要です。
③オンラインサロン
オンラインサロンとは、facebookやSNSの媒体を利用したオンライン上の月額制コミュニティです。
オンラインサロンには、動画編集の仕事をクリエイターに外注したい個人の方や、クラウドソーシングサイトのように仕事を受発注できるシステムがあります。
クローズドなコミュニティなので、クラウドソーシングサイトより単価が高かったりライバルが少なかったりするので案件が獲得しやすいのがメリットです。

フリーランスとして活動していくには、オンライン上でつながりを持っておくことが重要になってくるでしょう。
動画編集のフリー ランスは厳しい・やめとけと言われる理由
動画編集者になるためのSTEPなどをご紹介してきましたが、ネット上ではフリーランスの動画編集者は厳しい、やめとけとの意見が多いのが気になるところ。
こちらでは、なぜそのように言われているのか、厳しい・やめとけと言われる理由を解明していきます。
①動画編集者が増えすぎ?
一つ目の理由は、動画編集者が増えすぎて飽和状態と言われている点です。
確かに、無料で学べたり、動画編集ソフトの進化で誰でも簡単にそれなりの動画が作れてしまう時代ではあります。
しかし、動画編集者が増えているのと比例して、動画を作ってほしいという需要も増えているのが現状。
例えば、今までテキストだけだったブログ運営も今は上位表示するために動画の挿入が必要だったりと、YouTube動画を筆頭に動画コンテンツは今後もまだ伸びるツールとして健在です。
AIや付け焼刃の技術では作れない、高いクオリティの動画を作れる動画編集者の需要は、今後も高まる一方です。
②動画編集のフリーランス案件が少ない?
動画編集の案件が取れない、少ないという声も見かけましたが、前述の通り案件依頼数は全く減る様子もなく、現在も「動画制作・動画編集」で検索をかけると、かなりの件数から選ぶことができます。
この他にも個人的なスカウトでの案件依頼など、募集一覧に出ていない潜在的な求人もある為、実際には相当数のクライアントが動画編集者を探していると言っても過言ではありません。
このような時に有利になるのがフリーランスの動画編集者です。
本業でサラリーマン、副業で動画編集をされている方などは時間がかなり限られる為、あまり多くの案件をこなすことができません。
ですが、フリーランスの動画編集者なら動画編集作業に集中できるので、件数や時間もクライアントの希望に合わせて作業することができたりと、クライアントにとっては大変ありがたい存在です。

フリーランスだからこそたくさんの案件を請け負える!を強みに、件数をこなしていきましょう。実績に比例してスカウトや継続案件も増えていきます。
フリーランスが独立前にやっておくべき準備とは
未経験フリーランスの動画編集者が一番不安になるのがお金の問題でしょう。
ここまで説明してきた方法を使えば、仕事が取れないという状態にはならないはずです。
しかし、仕事が波に乗り収入が安定するまでは、どうしてもお金の不安はあるかと思います。
そこでフリーランスとして活動する前にやっておいた方が良い準備について解説します。
生活防衛資金を作っておく
生活防衛資金とは、数年間無収入でも生活には困らない金額のことです。
フリーランスとして活動していくのであれば、案件報酬が計画通りに増えていかない事を想定し、生活費の1〜2年分を貯めておきましょう。

生活防衛資金があれば精神的な安心にもつながりますし、万が一病気や怪我をした場合でも対応できます。
会社員時代に取引先や人脈を持っておく
勤めている会社によっては難しい場合もありますが、一番安心してフリーランスになれる方法です。
例えば、営業先の企業様に「今、動画編集を勉強しているんですが動画制作をする機会があればぜひお声がけください」
と伝えておくことで、会社を退職する前にクライアントを持つことができ、安心してフリーランスとして活動できます。
付き合いの長い取引先などの人脈を育てておけば、本当に困った時にお仕事をいただけるなんて事も。
フリーランスの動画編集者になるために知りたいQ&A
未経験からフリーランスの動画編集者になるために、どのような方法があるか、案件獲得方法などを解説してきました。
しかし、「実際どうなの?」「現実的に可能なの?」などの不安からくる疑問についてお答えしていきます。
未経験で動画編集者になるのは厳しい?食べていける?
動画編集は、未経験からでも挑戦しやすく、独立して食べていきやすい仕事です。
その理由として
- 動画市場がぐんと伸びてきている
- 動画編集者がまだ不足している
この両方の理由で、需要がまだまだ拡大していく予想ができます。

動画編集スキルや営業スキルを獲得するまでには「難しい」「厳しい」と感じるかもしれませんが、世の中の市場価値としては期待大な職業と言えますね!
フリーランスの動画編集者が増えすぎている?
たしかにフリーランスは増加傾向にあります。
しかし、増えすぎているのかどうかは人それぞれの感覚で違ってくるでしょう。
数字で見てみると近年30年の間に128万人から164万人へ増加したようです。
フリーランスの働き方が現代の社会の中でも通用することを多くの人が立証したため、この自由度が高い働き方が魅力の一つになっています。

今後さらに増えていくと、案件獲得の時には競争率が激しくなる可能性はあるでしょう。そのためにも早くから初めて実績を積んでおくことが大事です。
動画編集の案件が取れない時はどうすればいい?
「案件が取れなくて困っている」「営業が苦手」などと思っている方は、フリーランスエージェントを使用するのがおすすめです。
フリーランス専用のエージェントを使うことで動画編集案件を獲得することができます。
動画編集のフリーランス案件を多く取り扱っているエージェントはまだ少ないですが、営業が苦手な人にとってはとても助かる存在になっています。
おすすめのフリーランス専用のエージェントを紹介している記事を下記に載せておきます。
ぜひ参考になさってください。
フリーランスの営業方法とは?案件獲得のコツや営業代行について紹介!
未経験からでもフリーランスの動画編集者として活動できる時代
最後にまとめます。
- 独立直後は大変かもしれないが、実績が積み上がれば単価が上がり収入も上がっていく
- フリーランスになるためにはスクールやオンライン講座を活用する
- SNSやオンラインサロンを使用して早めに実績を作る
- 準備として生活防衛資金や退職前に取引先を持つことで、安心してフリーランスとして活動できる
独立直後は大変かもしれませんが、現在ではお仕事を獲得できる場所はたくさんあります。
動画編集者はまだまだ足りていない状態なのでチャンスも多いでしょう。
未経験のフリーランスの動画編集者を目指すときには、ぜひ今回の記事が参考になれば幸いです。